2009年の個展での作品。
「季節ごとに飾れる絵付けプレート」をテーマに描いた作品です。
新しい年を迎える家に
おめでたい感いっぱいの
New Year Plate を飾ります
センターには、梅にメジロ
リム(外周)の部分には松竹梅
吉祥文様三昧です
春の始まりの
ほんの短い期間
名前も知らない小さなお花たちが
地面をびっしり覆いつくす光景に
遭遇したことがあります
一つ、また一つ
植物たちは
空に向かって伸びていきます
新たなたくさんの命の芽生えです。
「Wonder World」の
小花をベースに
更に動きを加えて
早春のはずんた気分をのせました
散歩の途中
近くの小学校で
五分咲きの桜がやさしい光をうけて
揺れていました
桜越しに見える体育館の壁は
青磁色に塗られており
透けるように淡いピンクの花を
ひき立ててくれています
都会の桜をながめながら
春霞のかかる、
薄碧い里山を思い出しました
シャクナゲ園に行った時のこと
身長の倍以上もある
シャクナゲの樹には
これでもか!というほどの
たくさんの花が咲き乱れ
生命力の持つ迫力に圧倒されました
その累々と
葉っぱや花が重なり合い
ひしめきあう様子が
なんとなく楽しくて
描いてみました
雨上がりの散歩で見かける
あじさいは
実にイキイキしている
わたしは雨は苦手だけど
この花は
雨を喜んでるのね・・・
と思う
わたしも、あじさいも
お互い楽しくなれるのは
天気雨の明るい日
白磁自体にある
波の模様が生かされるよう
水に浮かぶ睡蓮を
描いてみました
暑いさなか
少しでも清涼感を届けてくれるよう
透明感を意識して・・・
竹富島で出会った
南蛮皀莢ナンバンサイカチという花
島の中心にある一本の大木には
たくさんの黄色い花が咲き乱れ
潮風に揺れていました
まずは一房をクローズアップ
実は今現在このお皿には
お花が幾房か追加されています
あの時の堂々とした迫力を
表現してみたくなったのです
いつか
次の完成が訪れたら
またお披露目したいと思います
昨年
季節にあわせて
お部屋に飾れる絵皿をテーマに
初めての個展を開催しました
この月はこれを描きたいと
すぐに思いつく月もあれば
何にしようか・・・と、
思い悩む月もあります
9月はまさに、
そんな思い悩んだ月です
心にひびく植物をもとめ
さっそく植物園に足をはこびました
園内は、盛夏の華やかな花達が
一通り咲き終わり
なんとなくシーンとした感じ
その中で一際目立っていたのが
この酔芙蓉(スイフヨウ)でした
赤と白のお花のコントラストが
とても愛らしく
それでいて、満開に近い状態の
芙蓉の大木は
人を圧倒するだけの
インパクトを持っていました
身近だった芙蓉の樹に
あたらしいイメージを与えてくれた
大切な出会いです
バラの花は
上絵付けをするものにとって
特別な花で
多くのメーカーには
象徴的なバラのスタイルが
存在しています
長い歴史の中で
シンプルにバラらしさが抽出され
様式美にも近いそれらのバラは
素敵なのですが
どこか自分のバラではないような
気持ちがありました
自分の作品を創るときは
自分の好きなバラを描いてみたいと
という思いを
プレートにのせました
このバラは
とあるローズフェスティバルで
心引かれたガーデンローズです
一つ一つの花はそれほど大きくなく
きゅっとしまった蕾は
野生のイチゴのようにコロコロしており
とても愛らしく咲いていました
残念ながら花の名前は覚えていないのですが
私だけのバラプレートが生まれたことが
うれしいのです
鈴懸けの木(プラタナス)の落葉を
いくつか持ち帰り
じっくり描いてみました
いつもは
筆の勢いを生かすために
いかに筆の運びを最小限にし
対象をデザイン化することができるか
考えることが多いのですが
この作品に関しては逆で
可能な限り
対象を忠実に表現するために
筆をたくさん入れつつも
重さを感じさせないような
配慮をしながら描いてみました
水溶性の絵の具特有の
薄いベールが何層もかかった作品は
シンプルながら
黄葉そのものの美しさが
表現できたと思います
しんしんと
雪の降り積もる
静かな森の中に
大きな モミの木が1本
今日はクリスマス
年に一度のおめかしの日
トナカイも うさぎも リスも
はしゃぎます