久々に絵付けのお話をしようと思います。
絵付けは、描いて焼いて、描いて焼いてを大体3~4回繰り返して、濃淡やメリハリを出して完成させます。
最初の写真は、バラとアサガオの多色ブーケの
1回目の様子です。
1回目に、全ての目鼻や骨格を描きます。
焼成してしまうと、もう変更することができないので
ここは、時間がかかっても、丁寧に仕上げることが
満足のいく作品につながります。
また、焼成すると、描いた時より少し色が淡くなりますし
ピンク系の色などは、焼成前よりも、あざやかな発色に変わります。
ピンク系の色には、金の成分が含まれているための現象です。
艶も、焼成前はありませんが、焼成後には出ます。
これは、ガラス質の成分が、絵の具の中に含まれているからです。
このあたりは、紙の上に描く絵と、大きく異なる部分で
制作過程で化学変化を伴います。
2枚目の写真は、バラとアサガオの多色ブーケの
2回目の様子です。
1回の筆では出しきれなかった濃淡を更に入れていきます。
1回目で骨格はできているので、
1回目と同じことをして、全体を濃くするというのではなく
筆を入れるところは入れるけど
入れないところは入れないという風に
緩急をつけていく感じです。
1回目より2回目、2回目より3回目
筆を入れる面積が小さくなるのが理想だというお話は
生徒さん達にも良くしています。
また、差し色などで、遊びやその人らしさを入れることもできます。
1回目を活かすも殺すも、2回目にかかっているところが大きいです。
苦労して描いた1回目の絵を、よりよくしてあげたいなぁ・・という気持ちが大切です。
2021.7.3