マスター取得後は、
オリジナル作品を制作する機会が増え
植物なら植物の構造
動物なら動物の骨格
を知らないと
白磁の上で
自分の好きなポーズをとってくれないことを
何度も経験しました。
また、
フローラダニカやフローラヤポニカを
絵付けで制作する際は
既存の植物画を
模写して絵付けするわけですが
“いつか全ての工程を自分で行いたい”
という気持ちが芽生え始めました。
ただ、
ボタニカルアートをやってみたいなぁと
思いつつも
自分が凝り性なのはわかっているので
“一度その扉を開けたら、大変だぞ~!”という気持ちが
どこかブレーキをかけていました。
そんな深層心理を抱えながら何年も生活していたある日
いつものように植物の構造を調べていると
たくさんの画像検索写真の中に
ふと、1枚の植物画が目に留まりました。
その瞬間、自然な気持ちで
“ボタニカルアートをやってみよう!”
と思えました。
慎重派の私のベストなタイミングだったのかもしれません。
一度火が付くと速く
すぐに教室に入会し
1年半しっかり勉強しました。
私が長年取り組んでいる絵付けが
水溶性のオイルということで
ボタニカルアートで使用する水彩絵の具とは
共通する点も多く
観察するということと
表現するということが
早い段階で結びついてくれたので
自然とのめり込んでいきました。
また、これまでの表面的な観察だけでなく
生命にかかわる部分にも
興味を持つようになりました。
こうして、今は
植物を観察すること
水彩で植物画を描くことと
絵付けで植物を描くことに
すべてに垣根はなく
全てが全てに影響を与えているような気がします。
2018.5.20