右は球根ツリガネソウの一種
シラーカンパニュラータの
お花の写真です。
中心に雌しべ
その外側に雄しべ
その周りに花びらが6枚ついています。
引っ張っても1枚づつ抜けることはないので
根本でくっついているのかもしれません。
右下は、咲き終わり、
枯れていく過程のお花です。
なので、枯れていく時も
花びらが散るということはなく
花の形のまま全体に枯れていきます。
観察したままを
自分の言葉で表現すると
ざっとこんな感じになります。
一方、これを植物学用語に置き換えると
『6つの花被片が基部で合着している状態』と
少し難しくなります。
パッと見、花びら(花弁)と見えるものでも
それが、萼なら萼片または外花被、
花弁なら内花被となります。
つまり、私が簡単に『花びらが6枚』と
表現したものも
実は、内側の3枚は花弁、
外側の3枚は萼片ということになります。
また、合弁花なのか離弁花なのかということで言うと
ツリガネソウはそもそも単子葉植物なので
合弁花、離弁花という分類分けをしないようですが
個々の植物の状態でいえば
『基部で合着している状態』という表現が
一番おさまりが良いようです。
なんだか難しくなってきました(笑)。
花の進化は、離弁から合弁に進んでおり、
その中間も存在します。
結局簡単に言ってしまえば、
『途中までは分かれているけれど
根本はくっついている』
という状態です。
私自身は、植物学を熟知した上で
植物を描いている訳ではないので
いつも描く前後に、
観察だけではわかりにくい部分を調べたりしています。
そうすると、初めて知る用語に出会うことは日常茶飯ですし
その用語を調べることによって
さらにわからない用語が出てきて
土ツボにはまりそうになったら
“植物学は、ここまで~!”と切り上げたりもします。
また、このHPをご覧いただいている方々も
絵に興味を持って来てくださる方が
ほとんどだと思いますので
ゆるい表現にとどめ
どういう状態なのかが伝わる範囲で
書いています。
ただ、1枚の絵を描くたびに
その植物の観察記録カードのようなものを
作成しているので
毎年、植物のことを少しづつではありますが
理解してきたかなぁとは思います。
絵を入り口にして
科学的なことにも少し目をむけることで
世界が広がっている感じもします。
2018.5.6