東京都美術館で開催中の
『バベルの塔』展に行ってきました。
バベルの塔の油彩作品の原寸は
縦横80cmにみたないサイズです。
また、実際には作品の前には低い柵もあり
顔を寄せて見れるほどは近づけないため
もし、注釈がなければ
架空の巨大建造物を描いた風景画のように
見えたかもしれません。
今回はこのバベルの塔を3DCG動画により、
建物の構造をよりわかりやすく解説されていたり、
300%拡大したリアル複製画も展示されており、
原寸では見ることに限界がある細部まで
あらためて知ることができます。
働いている人々
木材で組まれた足場
建築材料を上に引き上げるクレーンなど
当時の建築作業工程までが細かく描かれていることがわかります。
原寸だと米粒サイズです。
現代ではドローンによる撮影等で
鳥瞰図のような光景を目にする機会が多くなったけれど
この絵が描かれたのは16世紀。
今年の大河ドラマ『直虎』の時代です。
超人的な細密な描写と視点をもったブリューゲルという画家。
神の視点のようなスケールをもって
バベルの塔を描いていることに
挑戦的なエネルギーを感じるのでした。
会期:〜7/2(日)
会場:東京都美術館
東京都台東区上野公園8-36
2017.6.22