明治時代の七宝家 並河靖之の回顧展に行ってきました。
七宝をされた方はご存知だと思いますが
図柄の輪郭線にそって金属線の堤防のようなもの(植線)を
まず素地に張り付け
植線の囲みの中に色のついた釉薬を入れ焼成し
表現していきます。
つまり自由自在に動かせる筆と異なり
堅い金属ですべての文様が形どられているのです。
作品はサイズも小ぶりなものが多く
あまりの細密さに驚きを超えて
美しいものを生み出したい人間の執念を
感じます。
当時の工房の写真も展示されており
着物を着た五分刈り短髪の青年たちを見ていると
この人たちの中に秘められた繊細さに
感慨深くなりました。
会期:〜4/9(日)
会場:東京都庭園美術館
東京都港区白金台5-21-9
2017.3.24